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恵比寿にある某食堂が外国人を侮辱していると話題に

隣の席の外国人観光客がメニューを見て怒って帰った。なにかと思ってメニューを取ったらこれ。日本人の私でも気分悪い。 - Togetterまとめ

今話題の恵比寿にある某食堂。
メニューを見ると、かなり強い口調で外国人の客に対し英語を使わず日本語を使えと要求している。それを見た外国人の客が怒って帰ってしまったそうだ。こんな馬鹿にされたメニュー出されたら怒るのも無理ないわなw
…と思ったが、本当のところこの店の店主はどういうつもりでこのメニューを書いたんだろう。

まず英語で書いた時点で、少なくとも意思を伝えるつもりがあることは確かだ。
英語を使わず日本語を使うよう要求する部分。感嘆符の多さは異常。非常にきつい印象だ。あんまり強い言葉を使うと弱く見えるってパペットマペットが言ってた。
一方で、日本語の文字を読めない人間に対して日本語をローマ字で表示するという配慮もある。

この「笑」というのはどういう意図なのか。
ネットに毒されていると「笑」=嘲笑としか捉えられなくなってしまう。
だが本来は面と向かっての対話と違い表情の伝わらない文章で冗談ですよということを明示する使い方をするものだった。たとえばインタビュー記事などでよく使われる。だがネットでは本当の「笑」の機能は「www」に取って代わられてしまった。

そして最後の「DRINK!!!&EAT!!!」。外国人に対して飲め食えと呼びかけているわけで、外国人であろうと客として扱い、飲食を提供する意思があることが伺える。その点では「中国人お断り」みたいな店とは根本的に異なる。
もっとも、飲食は提供するが日本人は窓際のいい席には通さないという、仏の国にあるらしい陰湿な店の話もある。必ずしも「サービスを提供する=客として真っ当に扱う」ではない。

全体を通して読むと、第一印象としては日本語が分からない外国人を侮蔑するように読める。現にそう受け取って起こって席を立った外国人がいた。
だが一方で、外国人が客となることを拒絶しているわけではなく、それなりの配慮も見られる。

上の記事によると、店の人間は「席料や1ドリンク制でトラブルが多いから強く言ってる。これを冗談と捉えて笑って入ってくれる人もいる。そのくらい寛大じゃないなら帰っていい」と言っているらしい。なので意図的に語調を強めにしているのは間違いないだろう。
問題は侮蔑する意思の有無だ。店主としては特に侮蔑するつもりはまったくなく、本当にジョークのつもりだったんじゃなかろうかという可能性がある。
この店主に悪意があったなら「日本の恥」の一言で話が終わるので、以下は悪意なくジョークとしてあの掲示を書いたという仮定で話を進める。

仮にジョークのつもりだとしても悪手なのには違いない。
一見の外国人客のような、信頼関係もないし共通のバックグラウンドもないような状態の相手に対し、こういうどぎついジョークをかますと悪意に誤解される可能性が非常に高い。
よく刑事ドラマなんかで面と向かって相棒の悪口を言っても笑い話で済んで喧嘩にならないが、それはお互いに命を預けられるほどの信頼関係があり、悪意がないことがあらかじめ分かっているからだ。

店主はこういうきついジョークが自分の持ち味と思っているのかもしれない。ジョークはうまく嵌れば相手との距離をぐっと縮めることができる有用なツールだ。
しかし、やるにしてももう少し考えてやるべきだった。相手がどう受け取るかが分からないようなジョークはただの独りよがりだ。
一見の、しかも外国人なんて言ってみれば地雷原だ。どこに地雷が埋まっているか分からない。外国人との距離を詰めようとうかつに地雷原を通って歩み寄ったら足元の地雷を踏んで足を吹き飛ばされ、動けなくなったところを第三勢力から一斉射撃されているのがこの店主だ。

加えて厄介なのは、自分の冗談を冗談と捉えられない人は帰っていいという態度だ。
冗談という名の選別に耐えられずに去って行った人は、自分の見えている範囲の狭い世界からは存在しなくなる。
しかしその存在がこの世から完全になくなるわけじゃない。自分から見えない外の世界で、少なくとも敵意を抱いたまま存在し続ける。下手をすると復讐の機会を虎視眈々と狙っているかもしれない。わざわざ殺されるリスクを増やすなんて…

教訓:距離を詰めようとして地雷を踏み抜くぐらいなら、慇懃無礼と思われようとも腫れ物に触れるぐらい慎重なほうがよっぽどまし。

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