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神戸新聞社の求人広告がいけている理由

神戸新聞社がこんな求人広告を出した。
ねとらぼ:「右のキャラが、いまいち萌えない理由を3つあげなさい」 - ITmedia News

この求人広告は、はっきり言って非常に出来が悪い。出来損ないの萌えイラストを貼り付け、さらに「萌え」という用語の使い方を完全に間違えてオタクの気持ちを逆撫でしている。

だがそれがいい。

この広告は、その質の低さによって、対象となるオタク層に対して「私はあなたたちの文化を理解しない。私はオタクを軽視している」という否定的なメッセージを送っている。
そのメッセージを送られたオタク層は不快感を煽られ、2chやブログなどで取り上げて嘲笑することによって報復を行おうとする。
また、この広告の質の低さはそれを批判する者に対して優越感を抱かせ、格好の(悪い意味での)話題となる。
だがこれこそが神戸新聞社の本当の狙い。一地方の弱小新聞社は、オタクを焚きつけることによって無料で自社の宣伝をさせることに成功している。
さすが、孔明の罠で有名な横山光輝ゆかりの地・神戸である。

しかも、神戸新聞社は決定的な失策を犯さず、ギリギリのところで踏みとどまっている。
グルーポンの腐敗おせちもネット経由で有名になったが、あれは話題になるのと引き換えに企業の信用を完全に損なってしまった。そればかりか法に触れる可能性も非常に大きい。
比べてこの広告の失策といえば、オタク文化に対する理解のなさを露呈したぐらいである。違法性もまったくないし、たかが一時代の賎民特定階層に固有の文化を理解していないぐらいで失う信用など知れている。むしろ、「お堅い新聞社が下等なサブカルチャーに歩み寄ろうと一生懸命努力している」というプラスの解釈をする余地すら残している。

ついでに、萌えを利用した広告つながりで台湾マイクロソフトのSilverlightと比べてみよう。どちらも、堅い会社と萌えのギャップという点で共通しているが、その方向は正反対を向いている。
あちらは日本の萌え文化を研究しつくした上で、まっとうなイラストレーターを起用して日本の萌え絵と比べてまったく遜色ない萌えキャラを宣伝に利用している。しかも、ダウンロード用の壁紙やゲームまで用意する凝りようである。こちらはその凝り具合とクオリティの高さゆえに話題となったといえよう。
一方、神戸新聞社はどう見ても素人のイラストを使用したり、「萌え」の使い方をあからさまに間違ったりして、萌え文化に対する無知をさらけ出している。当然ながら、手間もほとんどかかっていないだろう。こちらのほうは逆にその質の低さゆえに話題をさらった。
同じように話題をさらえるのなら、安く上がる神戸新聞社の戦略のほうがはるかに効果的であるという見方もできる。

炎上マーケティングとはこう使うのだ。

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